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Web広告運用でNPO団体の進むべき道が見えてくる|デジマメ受講者・鎌倉幸子氏

——Web広告は「怖い」と思っている人。

Web広告は「難しい」と思っている人。

Web広告を実際に運用したことがある人。


もしかしたら、あなたに見えている「怖いWeb広告」「難しいWeb広告」は、Web広告のほんの一部でしかないかもしれません。


今回お話を伺ったのは、鎌倉幸子(かまくらさちこ)さん。

Web広告運用者育成プログラム「デジマメ」がきっかけとなり、改めてWeb広告の重要性や可能性を感じたそう。

それと同時に、NPO全体に対する危機感も感じていらっしゃいました。


鎌倉さんご自身の経験も踏まえて、リアルなNPO×Webの ”いまとこれから” を語っていただきます。


デジマメとは

NPO Marketing Laboを運営する、株式会社ジャックアンドビーンズが提供するWeb広告運用者育成プログラム


左:かまくらさちこ株式会社 鎌倉幸子氏

右:株式会社ジャックアンドビーンズ 大塚順司


鎌倉幸子さんプロフィール


氏名:鎌倉 幸子

所属:かまくらさちこ株式会社 代表取締役

特定非営利活動法人本の学校 理事/特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)広報・ファンドレイジング分野専門アドバイザー/公益社団法人シャンティ国際ボランティア会専門アドバイザー


青森県弘前市生まれ。

アメリカ・ヴァーモント州のSchool for International TrainingでInternational and Intercultural Management修士号取得。


1999年3月、シャンティ国際ボランティア会に入職。プロポーザル作成・申請・報告を担当。また法人営業、マンスリーサポーター、クラウドファンディングなど幅広いファンドレイジングを展開してきた。2015年12月にシャンティ国際ボランティア会を退職。2016年1月にかまくらさちこ株式会社を設立。ソーシャルセクターのファンドレイジングや事業計画から評価までの事業運営全般に対するコンサルティングを行っている。


Blog https://sachi3.com/

Twitter https://twitter.com/1192_sachiko



NPO団体の支援


Web広告への興味と出会い。

大塚

「デジマメ」の受講、お疲れ様でした。

本日はデジマメ受講を終えられての感想や、この後どのように活かしていくのか?など、様々な面からお話を伺っていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします!

まずはじめに、鎌倉さんがNPO団体に対してどのような支援をされているのかを教えていただけますか?


鎌倉さん

私は、もともと公益社団法人シャンティ国際ボランティア会という国際協力NGOで15年勤務しており、うち8年カンボジアに駐在し、残り7年を東京事務所で勤務していました。

カンボジアでは、小学校内に図書館を設立するプロジェクトを担当し、東京事務所ではファンドレイジングを担当。

2011~2015年は広報課の立ち上げとともに、課長として様々な施策を打っておりました。


広報を担当していくなかで「まずはWeb広告を使ってみたい」と、Google Adgrantsの存在を知り、始めてみました。



失敗に終わった自力でのWeb広告運用

NPO団体のコンサルをする上で、Web広告の知識も必要であると痛感。


大塚

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会で働いていた時に、Web広告を運用されていたのですね。

その結果はどうでしたか?


鎌倉さん

始めたのはいいものの、自分を含めてWeb広告に詳しいメンバーがいなかったんです。

そこで、Web広告について勉強しようと本を読んだり、Googleのセミナーに参加したりもしたのですが、まったく身につきませんでした。

Googleのセミナーは2時間の短い講義だったため、今回「デジマメ」で習ったような奥深さはなく、知識がついたような気にはなったものの、結局は分からずじまいでした。

Web広告を配信してみても、ユーザーから何の反応もなく、Webからの流入もあるのかも分からず、さらに学んだはずの知識はどんどん忘れていくような状況でした。


独立した今は、NPO団体のコンサルティングをメインに活動しています。

広報やクラウドファンディングに関してはNPO団体さんにアドバイスできるのですが、Web広告について尋ねらても何の知識も経験もないので”お手上げ状態”でした。

NPO団体さんから「Web広告は配信したほうがいいのか?」という相談が多い中で、「私自身も勉強しなくてはいけない。コンサルティングをするうえで、Web広告のことも知っておきたい。」と考えてデジマメを受講しました。


大塚

私自身、この市場全体でWebに対する意識が変化していると実感しています。



デジマメを知ったキッカケと受講の決め手

非営利の領域全体で、もっとWeb広告をうまく使いたい……使うべきだ。


大塚

ちなみに、鎌倉さんはどこで「デジマメ」を知ってくださったのですか?

また、デジマメを受講しようと思った決め手を詳しく教えてください!


鎌倉さん

ジャックアンドビーンズさんのことは、もともと知っていました。

知っていたと言ってもWebサイトを拝見した程度で、具体的なサービス内容などは知りませんでしたが、「ファンドレイジング・日本2019」にジャックアンドビーンズさんがブース出展なさっていて、その時に初めて「デジマメ」のサービスを知りました。


デジマメを受講しようと思った理由は、大きく分けて4つあります。


1つ目は、「共通言語を持つことの重要性」を強く感じたからです。

プロにWeb広告運用を頼むにしても、プロと同じ言葉遣いができないと、意思疎通が満足にできず、不安を感じてしまいます。

また、プロも方も「この人分かっているのかな……?」と思うはずです(笑)。


2つ目は、受動的に本を読むだけでなく、相互的なコミュニケーションを通して、学びを深めていきたいと、強く感じたからです。


3つ目は、「デジマメ」はeラーニングとスクーリングの両方の受講スタイルが用意されており、反復練習ができるので、理解できるまで徹底的に学ぶことができると思ったからです。

eラーニングだけでは理解しきれるか不安ですが、その後のスクーリングで要所を振り返りながら、分からない部分を質問することもできるプログラムに魅力を感じましたね。


4つ目は、NPOに特化したWeb広告の教育プログラムは「デジマメ」だけだったこと。

Web広告について学びたい団体さんに「デジマメ」を紹介していきたいと考えていたので、実際に自分でも「デジマメ」を受講して、どのような教育プログラムなのかを理解したかったからです。



また、シャンティ国際ボランティア会時代には上手くWeb広告が運用できなかったので、どこかでリベンジしたいという思いもありました。

当時は、Web広告運用をして、何がダメだったのかすらも分かりませんでした

NPO団体内でWeb広告を運用している職員は多くはなく、昔は「Webサイト構築ができる人=Web広告に詳しい人」という間違った認識をしており、当人に頼んで断られてしまったことも(笑)。


私にもこのような過去があったことをふまえると、「いま、どれだけの団体がWeb広告にまつわる悩みを抱えているのだろう?」と思います。

この課題の突破口のひとつとして、この「デジマメ」があげられるのではないでしょうか。


大塚

1つ目の理由で挙げて頂いた「共通言語」については、弊社としても非常に重要だと考えています。

NPO団体内では、人員的な問題や知識の問題などで、なかなか専任を置けないとなると、「じゃあ外注しよう」という話になるケースが多いかと思いますが、費用面はもちろん、そもそもWeb広告運用の頼み方や、運用してくれるパートナー企業を選ぶ基準も分からないこともあるかと思います。


鎌倉さん

そうなんですよね。外注するにしても、言葉がわからないから、発注の仕方もわからない。だけど、内製化をしても何の結果も出ないという悪循環になっているのかなと思います。


大塚

私たちも、そのような悪循環が起きてしまっているのはNPO全体の課題であると思っています。

この現状を解決するために、ひとつのソリューションとして「デジマメ」をご提供させていただいているので、このサービスでNPO全体に変革を起こしたいという思いで運営をしております。



デジマメの受講を終えて

反復練習や振り返りができる安心感はもちろん、デジマメを活用したチーム体制作りに魅力を。


大塚

鎌倉さんにはデジマメをスクーリングまで受講していただきましたが、実際に受けてみての感想や難易度を教えていただけますか?


鎌倉さん

まず、デジマメの受講が終わっても継続して振り返ることが出来るのが良かったですね。

この仕組みは、Web広告運用が始まってからも利用できるので安心です。


また、1つのコースの中でも、ステップごとにスライドが細かく分けられているため、何について学ぶ講座なのかがクリアになって、自分がいまどこで躓いているのかを把握しやすい点も非常に良かったです。


一方で、このGoogleの規定や管理画面の操作方法などが変わってしまったら、「もう分からない!」と放り出してしまいそうな不安もありました。

ですが、月額2万円という投資でも、デジマメ受講後のカスタマーサクセスでしっかりと相談ができるのでとても安心できます。


各NPO団体にWeb広告の専門職を置くことができない場合は「Web広告の運用方法を考えるブレイン(脳)はカスタマーサクセスにサポートしてもらい、実際に手を動かすのはNPO団体のメンバー」というような使い方をするのがよいと思います。


Web広告運用専任の人を雇うよりも、カスタマーサクセスを受ける方が安く、効率よく運用することができると思います。

このような一連の仕組みを作る事ができるこのプログラムは、うまくできているなと思いました(笑)。


大塚

ありがとうございます!(笑)

デジマメで一番価値を感じてもらいやすいところは、Web広告を配信したら終わりではなく、「正しい物差し」を持って、配信の内容を改善し続けられるようになることだと思っています。

以前の鎌倉さんのように、とりあえずWeb広告を配信して、結果の良し悪しが分からないといった状況だったのかな、と。

しかし、「デジマメ」ではWeb広告運用しながら、その悩みを相談できる体制がある。

これが「デジマメ」の価値だと考えています。

この価値を実感していただけて、嬉しい限りです。


鎌倉さん

そうですね、みんな手放さない方がいいなって思います(笑)。

団体さんの中には「継続サポートってなんで”必須”なの?必要なくない?」と思われる方もいるかもしれませんが、実際に受けてみると危機感を感じて、これはやらねばって確実に考えると思う……。



NPO団体の成長とマーケティング

多方面で影響し合い、相乗効果を。老舗のNPO団体もスタートアップ団体も同じ土俵で。



大塚

ただ、NPO団体さんの中には、Web広告とは別の課題を持っており「まだWeb広告を出せるフェーズでない」とお考えのNPO団体さんもいらっしゃると思います。

そのようなNPO団体さんには何とアドバイスされますか?


鎌倉さん

団体は「組織戦略」「事業戦略」「財政戦略」の3つがバランスよく成長していく必要があると考えていますが、「誰に向けて、どのように伝えるか」を考えることで、組織がまとまることがあります。

どんなにいい事業をやっていても、それが伝わらなければ人も集まらないですし、事業担当者のモチベーションも保つことが難しいです……。


しかし、広報や広告をはじめると、「自分の団体にとってフックとなる言葉が何なのか」を考えるきっかけを作ることができますよね

たとえば、財政を強化するために、自分の団体をより多くの人に知ってもらいたいと思ったとき、「必要な言葉は何だろう?」と考え始めると、その言葉は財政強化だけではなく「組織戦略」と「事業戦略」にも影響がある事に気づくことができる、ということもあります。

そんな風に、広報や広告は「言葉を意識するきっかけ」となります。


大塚

なるほど。言葉ひとつを取ってみても、影響範囲は多岐にわたりますね。


鎌倉さん

ええ。それに、ただその言葉をぼーっと思うだけではなく、Web広告を配信すると結果が数字として出てしまうので、団体自身がこれまで知ることができなかった、第三者からの評価が可視化されます


大塚

たしかに、おっしゃるとおりだと思います。

たとえば、Web広告を配信した結果、反応の良かった言葉が分かれば、それをサイトの中に入れたり、チラシに活用したり、採用に活用したり、記事に活用したりと、多様な横展開ができます。

上手く展開できれば、NPO団体の活動をより多くの人に知ってもらい、活性化させることができると思います。

これを、ただの「広告の配信結果」として何にも活用せずに放置してしまうのは、非常にもったいないですよね。


鎌倉さん

スクールの受講でも教わったのですが、様々なパターンの広告文でテストをしてみると、反応の比較もできる。

それは自分の団体の見せ方を決めるためのひとつのデータにもなるので、広告の配信結果からは、とても大きな気付きを得られますよね。


大塚

そうですね。全て定量的なデータとして出てきますからね。


鎌倉さん

もちろん、アンケートを取ってみるのもひとつの手段ですが、Web広告を運用してみるのも、ひとつの手段です。

活動が長いNPO団体だと、確固たるミッションがあることが多いですが、活動の短いNPO団体はそうとも限らないので、Web広告を使って効率的にテストマーケティングができると思うんですね。


大塚

Web広告を使ってテストマーケティングをすることで、よりよい組織づくりができるようになるということですね。

まずは難しく考えずに始めてみて、そこから転用していくことが大切ですよね。


鎌倉さん

そうなんです。デジマメでは「Web広告を実際に手で触って」「分析して」という事から始められます。

誰かに頼んでみるのもひとつの手だけれど、最初のステップとして、NPO団体の職員が自らやってみること、実感していくことが重要ですよね。


大塚

鎌倉さんのように長くこの業界に関わっている方だけではなく、スタートアップのNPO団体さんや、マーケティング体制がまだないNPO団体さんの方が、母数は圧倒的に多いですよね。

なので、まずは自らやること、実感することはとても重要だと私も思います。


鎌倉さん

はい。老舗NPOだからといって、必ず勝てる時代ではありません。

現在はWebが普及して、うまく使えるNPO団体も増えてきたので、老舗ではなくても知名度を上げることができるようになっています。

全団体が同じ土俵にあがったので、老舗だからといって「Webは苦手」とあぐらをかいていられる時代ではなくなったのです。


大塚

なるほど。どのNPO団体にもマーケティングが必要な時代なのですね。


これからデジマメ受講される方にアドバイス


今までの広告の知識は氷山の一角であった。幅広い知識から判断する力が必要。


大塚

デジマメを受講した知見を活かして、今後NPO団体の方にどのようにアドバイスをしていくご予定ですか?


鎌倉さん

Web広告について学んでいない状態で見えていた部分は、実際に「デジマメ」で学んでみると5%にも満たないものだったと気付きました。


いうなれば、学ぶ前の私たちに見えていた箇所は氷山の一角。

その状態で、知っている部分だけを見て「簡単だ」と安易に思ってはいけないし、「広告って怖いな、関係ないな」と決めつけるのではなく、氷の下にある部分を知ってから判断して欲しいです。


「Web広告を使ってみたい」と考えている人、「Web広告を使っているけどなんだか上手くいっていないからやる気がなくなってきた」など、ほんの少しでもWeb広告に興味がある人は、まずは手を動かす前に受講してください!(笑)


これから、ファンドレイジングや組織運営をしていく中で、「デジマメ」をいろんなNPO団体に広めていきたいと思います。


大塚

なるほど。鎌倉さんが書かれていた記事(NPOよ!Google Ad Grantsのメリットをどぶに捨ててはいけない!「デジマメ For Nonprofits」デジタルマーケティングの人材育成プログラムを受講中)も拝見しましたが、そちらでも熱い想いを書かれていましたね。

今後とも、双方で様々な取り組みができれば嬉しいです。


本日は貴重なお時間をありがとうございました!


デジマメロゴ


今回は、鎌倉幸子さんに、NPO×Webの ”いまとこれから” について熱いお話をお聞きすることができました。

Web広告に限らず「まずは自らやってみる」の考えで経験則を増やしていく事が重要ですね。

Web広告の知識を身に付けられたこれからの鎌倉さんの活動も、要チェックです。


この記事を読んで、「デジマメ」の受講に興味を持ってくださった方は、下記よりお気軽にお問合せください!


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