
ボタンを押すだけ簡単!寄付ボタンについて調べてみた。
みなさん、Donate Nowボタン(以下、寄付ボタン)ってご存知ですか?
もしみなさんが日本にお住まいならば、「見たことがない」という方のほうが大多数ではないでしょうか。
寄付ボタンは、なぜ日本では見られないのでしょうか。
そもそも寄付ボタンとは一体何なのでしょうか。
そこで今回は「寄付ボタン」について調べてみました!
寄付ボタンとは
日本では見られない寄付ボタン。
発祥は寄付大国ともいわれているアメリカです。
アメリカでは、Donate Now Buttonと呼ばれています。
この寄付ボタンは、1999年、アメリカ・サンフランシスコの非営利団体Groundspringによってリリースされました。
そして2000年代初期、若手の非営利団体の専門家によって、本格的に利用されるようになりました。
読者のみなさん、先程から何度も言っている「寄付ボタン」とは一体どういうものなのか、想像はつきますか?
簡単に説明をすると、WEB上に表示されるボタンを押すだけで寄付することができるというものです。
Donate Now Buttonという名前の通り、「寄付したい!」と思った瞬間に寄付できるんです。
いたってシンプルですよね。
「寄付したい!」と思った瞬間寄付できるなんて、とてもユニークなものですよね。
でもこのボタン、一体どんな仕組みなのでしょうか?
アメリカで多く用いられているPayPal社の寄付ボタンの仕組みをみてみましょう。
寄付ボタンの仕組み
1.寄付したい団体のホームページに設置されている寄付ボタンをクリック。
日本語訳:ドナーがwebサイトの寄付ボタンをクリックしたらスタートします。
2.寄付の種類、方法を選択
日本語訳:ドナーが寄付ボタンをクリックすると、ランディングページが表示されます。
このページでは、ドナーは以下の事ができます。
・寄付金額を入力するか、指定された金額があっているか確認してください。
・寄付を毎月定期的にする場合は「毎月寄付をする」のボックスにチェック
・PayPalで寄付するボタンをクリック
(またはデビットカードかクレジットカードで寄付をするボタンをクリック)
3.PayPalにログイン
日本語訳:ドナーがPayPalにログインすると、レビューページが表示されます。
寄付者はここで寄付額と支払いの詳細を確認したり、支払い方法を変更することができます。
ドナーは、請求先の住所を組織と共有することもできます。
ドナーが今すぐ寄付をクリックすると、支払いが承認され、PayPalは確認ページを表示します。
4.支払いを確定
日本語訳:最後に、PayPalから取引を確認する電子メールをドナーに送信します。
とても簡単ですね。
これだけで自動的に、団体のPayPalアカウントにお金が入る仕組みとなっております。
さらに、非営利団体は手数料が無料になる場合も。
指定された法人格であり、かついくつかの審査を通過することができると、無料で利用できるそうです。
寄付ボタンの作り方
この便利な寄付ボタン、一体どういうふうに設置をするのでしょうか?
参考:PayPal Developer公式ホームページ
日本語訳:
1.PayPal寄付ボタン作成ページを開く
2.支払い情報を入力
3.ボタンのテキストとデザインをカスタム
4.通貨の設定と寄付の仕方を設定
5.PayPalのIDの代わりにメールアドレスに紐づける
※デフォルトではPayPalのIDに紐づけられていますが必要であればメールアドレスにも紐づけることができます。)
たったこれだけ。
これだけで寄付をしてくれる人が増えるのなら、ぜひ導入したいですよね。
日本で寄付ボタンを設置できない理由
しかし残念ながらこの「寄付ボタン」は日本では利用することができません。
こんな画期的なサービスがなぜ日本では利用できないのでしょうか。
日本では寄付をクレジットカードか銀行・郵便局の口座での振り込みしか受け付けていないのが現状です。
日本でオンライン上で寄付するとなると、クレジットカードの番号、口座番号などの個人情報をその都度入力しなければなりません。
「この団体に寄付しよう!」と気持ちが思い立ってから実際に寄付するまでの工程にひと手間かかると、少し面倒な気持ちになってしまうのは筆者だけでしょうか……。
「寄付しよう!」と思った瞬間に寄付できることが、気持ち的にも一番大きいのではないでしょうか。
にもかかわらず、なぜ日本には寄付ボタンが導入されていないのでしょう。
それは、日本国内のPayPalでは、法律上禁止されているから。
日本では資金決済法(資金決済に関する法律)が2010年4月に施行され、国内での個人間送金ができなくなりました。
PayPalは世界中に展開されているweb決済サービスですので、一時期シンガポールを経由すれば送金できるという噂もありました。
けれども、それも現在は不可能なようです。
PayPal側も、シンガポールから PayPalを経由した寄付は、それぞれ当該国内の規制により処理できないと注意を促しています。
日本国内でも寄付ボタンが設置できたら、もっと寄付が気軽に便利にできるようになると思うのですが、法律で禁止されている以上は仕方がないですね。
4.まとめ
いかがでしたでしょうか。
寄付をしたい!と思ったときの熱をそのまま伝えることができるのは、とても素敵なことですよね。
いつか日本でも寄付ボタンが設置されたら、オンラインでの寄付額も増えるのではないでしょうか。