イベントレポート

ダイバーシティプロジェクトマネジメント ― AI時代を生き抜くために必要なスキル?【コトづくり大学 第1回講座イベントレポート】

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『AI時代を生き抜く!価値づくりができるダイバーシティプロジェクトマネジメント』

日々の社会人生活で、

「今後仕事でどんな価値を提供していったらいいのだろう」
「AI時代に向けてどんなスキルをつけたらいいのだろう」

など、なんとなくモヤっと悩みながら過ごしている社会人も多いのではないでしょうか。
働き方は多様化しており、本業で身に着けたスキルや経験を活かしてNPOのサポートプロジェクトに関わるなど、プロボノとして活動している人も増えてきていますよね。

 

a-conでは、これまで多くの優秀なプロボノ参加者と接しながら、多くのNPOと協力して活動してきました。
その中で、ますます複雑化する社会問題を解決していくためには、リーダーとして、企業の組織内で活躍している多くの人財を巻き込み、様々な業種やセクターを超えたメンバーと連携しながらプロジェクトを進められる人材を今後増やしていく必要があるのではないか。
そして、そのリーダーには、多様なバックグラウンドを持つメンバーをまとめてプロジェクトを成功に導くマネジメントスキルが必要とされるのではないかと考えてきました。
そこで、プロジェクトマネジメントに関わるノウハウを様々な視点から提供し、リーダーの育成・支援を目的とした『コトづくり大学』の立ち上げを進めることにしました。

 

この度、2017年3月5日に、コトづくり大学の第1回目の講座が開催されました。
講座のタイトルは、『AI時代を生き抜く!価値づくりができるダイバーシティプロジェクトマネジメント』。
講師はa-conの代表でもある加形さんです。今回は講座の様子をレポートします。

講師 加形拓也(かがた たくや)

株式会社電通/株式会社電通デジタル チーフマーケティングプランナー
富山県上市町 地方創生特命参与(内閣府地方創生人材派遣)
特定非営利活動法人 NPOコミュニケーション支援機構(a-con) 理事長
特定非営利活動法人 日本ビーチ相撲協会 事務局長

 

当日の参加メンバーは社会人15人ほど。プロボノで何かしらリーダーやマネジメントを経験し、何らかの課題意識を持っている人が多く参加していました。

 

そもそもダイバーシティプロジェクトマネジメントとは?

社会課題が複雑化している中で、課題解決に向けて様々なバックグラウンドを持った多様性のあるチームで対応する必要性が増してきています。
企業、自治体、NPOなど様々なセクターの人を巻き込んで協力しながら、プロジェクトを進めていくスキルがますます重要になってきています。
しかし、多様性のあるチームをリーダーとしてまとめるのはとても大変で、具体的にどうしたらいいかわからないことがたくさんあります。

 

今回の講座では、自らも数多くのプロジェクトマネジメントを経験してきた加形さんより、プロジェクトマネジメントに必要なスキルについて、事例を交えながら紹介されました。

 

プロジェクトマネジメントに必要な3つのスキルとは?

最初に、講座の参加者に、プロジェクトマネジメントを経験してきた中で困ったことをふせんに書き出してもらいました。

  • メンバーのやる気がない
  • メンバーの参加率が落ちていく
  • モチベーションの維持の方法が分からない
  • メンバーが忙しすぎてうまくコミュニケーションがとれない
  • お願いした仕事を終わらせてくれない

 

などなどマネジメントする立場ならではの悩みがたくさんあげられました。
このような課題の解決に役立つ、プロジェクトマネジメントに必要な3つのスキルを加形さんが説明しました。

 

スキル1 ビジョンのマネジメント

加形さんによると、

 

  • プロジェクトがどうなったら成功なのか
  • そのためには何をするのか
  • 成功を測るための評価方法は何か

 

という3点を、プロジェクト開始前にしっかりと明確にしておくことが必要だそうです。
これらのポイントを整理するために加形さんが紹介したのは、a-conでも活用しているプロジェクトビジョンシート

講座では、a-conが過去にサポートしたNPOの事例を参考に、実際にワークショップを行い、参加メンバーで協力しながらプロジェクトビジョンシートを作成しました。

 

スキル2 モチベーションのマネジメント

次にメンバーのモチベーションのマネジメントについて。
参加者の悩みで一番多かったのは、メンバーのモチベーションの維持が難しいというものでした。
最初は協力的だったメンバーが来なくなってしまったり、本業が忙しくなかなか会える機会がないためコミュニケーションがうまくとれなかったり、どのようにメンバーをマネジメントしたらいいか悩んでいる人が多くいました。

 

この問題の解決策として加形さんが紹介したのは「モチベーションマネジメントの必要なVISA」。
Vision(ビジョン)、Intimacy(親密さ、仲間意識)、Share(共有、分担)、Advantage(やりがい)の頭文字を組み合わせたものです。

「これらの4つの要素をバランスよく保ちながら続けていかないと、プロジェクトをうまく回すことはできません。リーダーが1人ですべてを担うにはなかなか大変な業務量です。プロジェクトのタスク内容をドキュメントでまとめて見える化し、メンバー内でしっかり役割分担することが重要です」(加形さん)

 

加形さんはさらに、VISAに基づいたタスク分担のポイントを説明しました。
プロジェクトメンバーをまとめるときに、下記の5点に注意すれば、メンバーのモチベーション維持に役立ちそうですね。

 

  1. リーダーの責任重大(すぎ)→サブリーダーの設定
  2. タスクの催促が一番大変&ストレス→タイムキーパーの設定
  3. 初心者でもきちんと貢献できる役割分担があるか
  4. 忙しいベテランでもしっかり巻き込める役割分担があるか
  5. 小さなタスクでもメイン+サポートの2人組で

 

スキル3 バーチャルでもできるマネジメント

参加者の皆さんの悩みに、「ダイバーシティなメンバーと仕事をすると、制約が多い」という声もたくさんありました。
職場の最寄り駅も住んでいる場所もバラバラ、働いている時間もバラバラで直接会える機会が少ないと、たしかにプロジェクトが進めにくいかもしれません。

 

このような課題を解決するために、加形さんはバーチャルマネジメントを紹介しました。
バーチャルマネジメントとは、直接顔を合わせられない環境でも、ITを活用してタスク進行やモチベーション維持を行うことです。
バーチャルマネジメントのポイントとして、以下の3点が紹介されました。

 

ルール
メンバーが同じ意識で活動できるよう、プロジェクトに参加してもらう前に、ルールを決めてメンバーに守ってもらうことが重要です。
例えば、プロジェクト期間、月や週の稼働時間の目安、レスポンスの期限などを決めておくことで、参加するメンバーもプロジェクトに取り組みやすくなります。

 

デジタル
テレビ会議システムやFacebookのグループページ、Googleドライブなど、使いやすくて便利なサービスが身の回りにはたくさんあります。
作成したドキュメントはGoogleドライブで共有、ミーティングの日程調整やタスクの進捗連絡は顔が見えやすいFacebookグループページで行うなど、プロジェクトごとに最適なデジタルツールを選択することが大事です。

 

オープン
ダイバーシティプロジェクトでは、途中からどんどん新メンバーが入ってくることも多く、オープン性が重要です。
例えば、日々のコミュニケーションでも、PCメーリスとFacebookグループを比較した場合、参加メンバーの顔や過去のやり取りがより分かりやすいFacebookグループのほうが、新しく参加したメンバーにとっては便利です。

 

第2回講座のお知らせ

第1回目の講義の内容は以上でした。2時間の講義はあっという間に終了しました。
参加者からは、「今までリーダー経験で失敗した点について解決策を教えてもらえた」、「具体的な例を出して説明してくれたので、すぐ活用できそう」といったポジティブな声が多く聞こえました。

 

コトづくり大学では、4月下旬に第2回目の講座を予定しています。
タイトルは『ソーシャルプロジェクトマネジメントの進め方を学ぶ』。
一定期間内で面識のない複数の人たちと、成果をだすための進め方を学びます。基本的なプロジェクトの進め方に加えて、社会課題に対峙する際に注意して取り組むポイントについて実例を交えて説明します。

 

日時や場所の詳細が決まり次第、a-con Facebookページでも告知しますので、興味のある方はぜひご参加ください。

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