イベントレポート

NPOやNGOがクラウドファンディングを成功させるには?Readyforに聞く、10のポイント【FRJ 2017レポート】

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今回レポートするセッションは、日本初の、そして日本で最大のクラウドファンディングサービスを提供するReadyforのセッション。

タイトルは『クラウドファンディングで国際協力のお金の流れを加速させる!~資金調達だけでない、支援者とのリレーションシップづくりの秘訣を公開』。
国際協力団体がどのようにクラウドファンディングを活用してファンドレイジングを成功させているのか、豊富な事例とともに紹介されました。

 

Readyforに聞く、クラウドファンディングを成功させるための10のポイント

登壇者はREADYFOR株式会社で国際協力事業部 マネージャーとして活躍する田才 諒哉氏と、アドバイサーとして関わる鎌倉 幸子氏です。

READYFOR株式会社 国際協力事業部マネージャー:田才 諒哉氏

READYFOR株式会社 アドバイザー:鎌倉 幸子氏

 

Readyforとは?

セッションはまず、クラウドファンディングの仕組みとReadyforのサービスの説明からスタート。
数あるクラウドファンディングサービスの中でも、Readyforは日本で最初にサービスを開始し、これまでに5,900件ものプロジェクトを実施してきた実績があり、その規模は国内最大級です。

クラウドファンディングとは、インターネットを通して、実現したいことや製品化したいものなどの情報を発信し、共感した不特定多数の人が資金をカンパする仕組みです。

Readyforのプロジェクトは多岐にわたり、これまでにものづくり、地域活性化・コミュニティ、子ども・教育、音楽・パフォーマンスなど様々な分野の活動を支援してきましたが、今回のセッションで焦点が当てられたのは、Readyforによる国際協力プログラム『VOYAGE PROGRAM』。

 

VOYAGE PROGRAMとは?

VOYAGE PROGRAMとは、2016年1月にリリースされたプログラムで、クラウドファンディングを通じて、国際協力活動に民間のお金が流れる仕組みを確立することを目指しています。
複数の国際協力団体が同時にプログラムに参加し、豊富な知見を持つアドバイザーやサポーターからのサポートを受けながら、ファンドレイジングの成功を目指し活動していくプログラムです。詳細はこちら

これまでにシャプラニール=市民による海外協力の会認定NPO法人テラ・ルネッサンス公益社団法人 シャンティ国際ボランティア会などの団体が、このプログラムでファンドレイジングを成功させています。

 

NGOやNPOのクラウドファンディングを成功させるための10のポイント?

クラウドファンディングの基本とReadyforのVOYAGE PROGRAMの説明の後に、田才氏は、NGOやNPOがクラウドファンディングを成功させるための10のポイントを説明しました。

簡単に実行できることから、多くのNGOやNPOが利用しているクラウドファンディング。そのためクラウドファンディングのサイトでは、たくさんのプロジェクトが日々紹介され、成立しないプロジェクトも多く見受けられます。

田才氏が説明する下記の10のポイントをしっかり考えながら準備すれば、プロジェクトが成功する可能性が大きく伸びるかもしれません。

ポイント①
今回のファンドレイジングの目的を明確にし、単に資金調達だけに留まらない目標を立てる
→ただお金を集めることが目的ではなく、終了後もPDCAをまわせるようにノウハウを蓄積する、担当者やインターンが実践で学び独り立ちできるきっかけを作るなど、意義のある目標を立てるとよいそうです。

ポイント②
勝負は公開前で決まる!団体のファンドレイジングのレベルアップのためにも、数字をもとにした仮説をたてる
→クラウドファンディングを始める前に、ドナーチャートの作成、広報ツールの棚卸し、告知に協力してくれそうなインフルエンサーリストの作成など、念入りな事前準備が重要だそうです。

ポイント③
リターンで悩む必要はない!むしろ団体の「課題」を解決する手段と捉えてみる
→どんなリターンが喜ばれるか悩む団体も多いのですが、自団体の一日職員体験や、イベント参加権など、むしろ団体の課題を解決する手段と捉えてみると、面白いリターンのアイディアが生まれるようです。

ポイント④
スタートダッシュが鍵!公開から1週間後に「仮説⇔実際」の差分チェックを行う
→スタートしてから順調に寄付は伸びているのか、伸びていないなら原因は何か、見極めることが需要。Facebookの投稿一つでも、いいね!の数を確認してどのような投稿が支援者に刺さるのか分析することが重要だそうです。

ポイント⑤
新着情報の更新頻度・質が重要!新規支援者流入のトリガーになる
→最初にクラウドファンディングのページを完璧にするよりも、新着情報をどんどん公開していく方が、効果があるようです。例えば有名人にコメントをもらえば、その方のSNSで紹介いただけるチャンスがあるかも知れません。

ポイント⑥
SNS、特にFacebookを有効活用する
→最近ではFacebookでは動画が自動的に再生されるようになりました。字幕をつけた動画で訴えれば、寄付につながるかもしれません。また、多くの人を巻き込んで同じ時間に同じ投稿をシェアする「シェア祭り」というイベントも開催されているよう。同じ内容のポストがタイムラインに流れてきたら、気になってしまいますよね。

ポイント⑦
継続的にコミュニケーションを取れるリターン、実際に会えるリターンを取り入れるべし
→クラウドファンディングが終わっても、支援してくれた方と継続的につながれるようなリターンを考えたほうが良いようです。大口支援してくださった方に代表やプロジェクト担当者が実際に訪問するだけで、今後の関係性にプラスに働くかもしれません。

ポイント⑧
ファンドレイジング担当だけで頑張らない。組織全体でファンドレイジングを盛り上げる
→クラウドファンディング担当者だけでなく、組織や団体を巻き込んで全員で成功させるという思いが必要です。

ポイント⑨
オンライン経由だけでなく、オフライン経由の対策、窓口も用意する
→チラシを用意したり、オフラインでの問い合わせ先を用意したり、オンライン以外で支援者の方とコミュニケーション取れる方法を準備すれば、寄付の機会がより増えるそうです。

ポイント⑩
支援者との関係はクラウドファンディングだけで終わらせない、ここからがスタート
→クラウドファンディングは成功=ゴールではありません。あくまでもスタートで、クラウドファンディングで培ったノウハウの維持、支援者との関係を大切にしていくことも重要だそうです。

 

VOYAGE PROGMRAM参加団体のトークセッション

ここからはVOYAGE PROGRAMの記念すべき第1期に参加された3団体、認定NPO法人ロシナンテスシャプラニール=市民による海外協力の会NPO法人e-Educationの担当者が加わってトークセッションを行いました。

  

テーマ①クラウドファンディングをやってみてよかったことは?
ロシナンテス星野さん
クラウドファンディングが成功したことで、団体に良い影響が与えられ、団体が良い方向に動いていくことを感じられた。支援してくれた方がイベントに来てくれたり、マンスリーサポーターになってくれたり、支援者とつながりが持てたことがうれしかった。

シャプラニール京井さん
VOYAGE PROGRAMには2回参加している。2回目は寄付をしてくれた人の7割が既存の会員ではなく、新規の方だった。自分たちの活動をきちんと伝えていけば支援者は増えるということが分かって自信につながった。

e-Education古波津さん
ほかのNPO団体の人とミーティングする機会があり、横のつながりが持てたこと、クラウドファンディングの成功が担当者の自信につながったこと、大口で支援してくれた方に会いに行き、支援してくれたきっかけや思いを直接聞けたことなど、良かったことがたくさん。

 

テーマ②クラウドファンディングで失敗したと思ったことは?
ロシナンテス星野さん
団体の人繰りから一人でファンドレイジングを担当しているため、週三回の新着情報の更新が大変だった。またクラウドファンディングに挑戦している期間に熊本地震が起こってしまい、その支援も行ったため業務負荷が高かった。また、世の中の関心が熊本に向いてしまったため、スーダンに病院を設立するという自分たちの活動にうまく目をむけてもらえなかった。

シャプラニール京井さん
予想していた以上にマンパワーがかかるので、組織内で意思統一をしておくことが重要。組織内のグループで横断的にチームを作ったほうが、みんなで協力して取り組める。

e-Education古波津さん
今回はミャンマーの支援のためクラウドファンディングを実施したが、現地担当者との温度差が生まれてしまった。現場では日々の業務で忙しいのでクラウドファンディングに対して優先度を高くして協力してもらうことが難しかった。また、e-Educationは6カ国で活動しており、それぞれの国の活動報告やイベント告知など、アナウンスするものが多く、クラウドファンディングの告知のスケジュール管理がなかなか大変だった。

 

トークセッションはとても盛り上がりましたが、時間の都合で上記のテーマで終了。すべての団体が、VOYAGE PROGRAMでクラウドファンディングに成功できたこと、そしてReadyforの担当者の手厚いサポートにとても満足している様子が伝わってきました。

国際協力に関連する団体で、資金調達にクラウドファンディングを検討している方がいらっしゃったら、ReadyforのVOYAGE PROGRAMを検討してみてはいかがでしょうか。

 

※本記事は、セッション講師から許可を得て、執筆・公開しております。

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